からだを元氣にする腸もみブログ

なぜ疲れが抜けないのか――筋膜・骨膜の成り立ちから考える

腸もみ専門サロン【腸元氣堂】のブログへようこそ。

東京(銀座・綾瀬・中延・駒場東大前)、
および茨城県つくば市(ひたち野うしく駅近く)で、
便秘・腸内環境の改善や腸から整える痩身を目的とした腸もみ整体を行っています。

長年の便秘、冷え、むくみ、ぽっこりお腹などのお悩みに、
腸の構造と働きからアプローチし、代謝と巡りを整える身体づくりをお伝えしています。



なぜ疲れが抜けないのか――筋膜・骨膜の成り立ちから考える

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■ はじめに

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なんか最近、体が重い。動きが悪い。疲れが抜けない。

そんな感覚、ありませんか?

もしかしたらそれは、膜と膜の間の問題かもしれません。

私たちの体は、無数の膜に包まれています。
筋肉を包む筋膜、骨を包む骨膜、内臓を支える腹膜……
膜と膜は互いに柔軟に密着して隣り合い、滑り合いながら、体の動きを生み出しています。

この「柔軟さ」と「滑らかさ」が失われると、体は重くなり、動きにくくなり、疲れやすくなります。
【筋外膜・筋周膜・筋内膜・筋鞘の図】筋肉は何層もの膜に包まれています。

※膜の最小単位「細胞膜」については、こちらの記事もあわせてご覧ください。
細胞内の構造からみる未病の原因〜細胞内小器官の膜編〜

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■ 第1章 まず「解体」から始まる ―食べ物が材料になるまで―

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筋膜や骨膜を作るには、まず食べ物を徹底的にバラバラにする必要があります。
これが消化の本当の役割です。

[タンパク質の解体]肉・魚・卵・豆などのタンパク質は、口の中でよく噛まれ、胃に入ると胃酸とペプシン(タンパク質を切るはさみのような酵素)によって分解が始まります。さらに小腸で膵液(すいえき)の酵素がはたらき、最終的にアミノ酸という最小単位にまで分解されます。アミノ酸とは、タンパク質を作る「部品」のようなもの。20種類あり、筋膜・骨膜の主成分であるコラーゲンは、特にグリシン・プロリン・ヒドロキシプロリンというアミノ酸を大量に必要とします。

[糖質の解体]ご飯・パン・根菜などの糖質は、口の中の唾液アミラーゼから分解が始まり、小腸で最終的にブドウ糖・果糖などの単糖に分解されます。糖質は主にエネルギー源として使われますが、グルコサミン・ヒアルロン酸などの材料にもなり、膜と膜の間を潤す「潤滑油」の役割を果たします。

[脂質の解体]油や脂肪は水に溶けないため、そのままでは腸に吸収されません。肝臓で作られた胆汁(たんじゅう)が小腸に分泌され、脂質を細かい粒に乳化します。これを膵液のリパーゼという酵素が脂肪酸とグリセロールに分解します。脂肪酸は、細胞膜や筋膜の「しなやかさ」を決める重要な材料です。特にオメガ3脂肪酸(青魚・亜麻仁油などに含まれる)は、膜に柔軟性を与えます。ただ、オメガ3系脂肪酸は日常の食事では意識しないと不足しやすい栄養素です。青魚・亜麻仁油・えごま油など、なじみの薄い食材が多いのも事実。手軽に摂るための具体的な方法は、次回以降の記事でご紹介します。

ポイント:消化が不完全だと、材料が揃わない。
胃腸の調子が悪いと、食べていても材料が作れない状態になります。

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■ 第2章 吸収・運搬 ―材料が体中に届くまで―

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バラバラに分解された材料は、小腸の壁(粘膜)から吸収されます。

アミノ酸とブドウ糖は血液に乗って、まず肝臓へ。肝臓は「体の工場」で、ここで材料の品質チェックと加工が行われます。たとえばアミノ酸は、体が必要とする別のアミノ酸に変換されたり、タンパク質の形に組み直されたりします。

脂肪酸は少し違うルートをたどります。小腸で吸収された後、リンパ管に入り、乳び槽(にゅうびそう)、胸管(きょうかん)を経て、静脈角から心臓へ。心臓から血液に乗って、まず全身の細胞へ届けられます。こうして届けられた脂肪酸(脂質)は、エネルギーや細胞膜に変換されます。

全身の細胞で使われ残った脂肪酸が、最終的に肝臓へ戻り再処理されます。

ポイント:腸の粘膜が傷んでいると、吸収効率が下がる。
「リーキーガット(腸漏れ)」の状態では、材料が血液に入る前に失われてしまいます。

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■ 第3章 「作れ」という司令 ―体内の化学的シグナル―

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材料が届いても、指令がなければ膜は作られません。
体の中には、「今こそ修復・再生せよ」と命令を出す様々なシグナル物質があります。

[成長ホルモンとIGF-1]
成長ホルモンは脳の下垂体から分泌され、肝臓に「IGF-1(インスリン様成長因子)」を作らせます。IGF-1は筋膜・骨膜の細胞に直接はたらきかけ、コラーゲン合成を促します。成長ホルモンは深い睡眠中に多く分泌されるため、睡眠不足は膜の再生を妨げます。
【発動条件】
・深い睡眠(ノンレム睡眠)中に最も多く分泌される
・運動・身体的負荷がかかった後
・血糖値が低い状態(空腹時・食間)
・タンパク質摂取後
※夜更かし・浅い眠り・食べ過ぎが続くと、材料があっても「作れ」の指令が出にくくなります。

[ビタミンC]
コラーゲンを作る際に欠かせない補酵素です。ビタミンCがないと、アミノ酸が揃っていてもコラーゲンの鎖が正しく組み上がりません。野菜・果物・パプリカなどから日常的に補うことが大切です。
【発動条件】
・体内で合成できないため、毎日食事から補充が必要
・ストレス・喫煙・激しい運動で消耗が増える
・加熱に弱いため、生野菜・果物からも積極的に摂る

[亜鉛]
細胞の修復・再生に関わる酵素の多くは、亜鉛を必要とします。動物性食品では牡蠣・赤身肉に、植物性食品ではナッツ類・かぼちゃの種・ひまわりの種・雑穀(玄米・キビ・アワ)・ごま・ごぼう・れんこんなどの根菜類に多く含まれています。消化機能が落ちると亜鉛の吸収も低下するため、腸の状態が亜鉛不足に直結します。
【発動条件】
・動物性食品(牡蠣・赤身肉)から吸収されやすい
・かぼちゃの種・ひまわりの種は水に浸してから使うと吸収率が上がる
(炊き込みご飯で一緒に炊く場合は、米を浸水する際に一緒に浸しておくだけでOK)
・大豆は発酵させる(味噌・納豆)ことでフィチン酸が分解され吸収率が上がる
・ビタミンCと組み合わせることで吸収率が上がる
・穀物・豆・根菜のフィチン酸と一緒に摂ると吸収が阻害されることがある
・腸粘膜が健全であることが吸収の前提
【ひと工夫】
・米・種・豆類は前日から水に浸してから炊くとフィチン酸が分解され、吸収率が上がる
・発芽玄米にするとさらにフィチン酸が減少する
・味噌汁(発酵食品)を添えるだけで亜鉛の吸収をサポートできる
・パプリカ・ブロッコリーなどビタミンCの多い副菜と組み合わせるのも効果的

ポイント:腸が整っていなければ、シグナルに応える材料も届かない。

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■ 第4章 整体による「作れ」というメッセージ ―体への物理的シグナル―

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体内の化学的シグナルとは別に、外から物理的に「作れ」と伝える方法があります。
それが整体です。

[「痛気持ちいい」がシグナルになる]
体のどこかに傷みや負荷がかかると、炎症シグナルが出て修復チームが招集されます。整体で感じる「痛気持ちいい」という感覚も、このシグナルの一つだと考えられます。適度な刺激が筋膜・骨膜の細胞に届くと、「ここを修復せよ」という信号が出て、線維芽細胞が動き出す。同時に脳は快の信号を受け取り、成長ホルモンの分泌も促されます。「痛い」だけでは破壊になり、「気持ちいい」だけでは刺激が足りない。「痛気持ちいい」の境界にこそ、修復と再生のスイッチがある。これがすべて科学的に解明されているわけではありません。でも、整体を受けた後に体が軽くなり、動きが戻る。その事実が、体の中で確かに何かが起きていることを教えてくれます。

[整体で「その場」に起きていること ―ヒアルロン酸の流動化―]
整体の刺激によって、膜の構成要素がすぐに変わるわけではありません。コラーゲンやエラスチンが一回の施術で作り直されるには時間がかかります。
では、なぜ整体を受けた直後に体が軽くなるのでしょうか?
その答えの一つが、ヒアルロン酸の流動化です。ヒアルロン酸はゲル状の物質で、膜と膜の間を満たしています。放置すると固まり、粘度が増してきます。しかし温度・圧力・動きの刺激を受けると、サラサラと流動化する性質があります。これを「チキソトロピー」といいます。整体の「痛気持ちいい刺激」は、固まりかけたヒアルロン酸をほぐし、膜と膜の間の滑らかさをその場で取り戻す行為でもあるのです。

※チキソトロピーとは…静止状態では固まっているが、圧力・振動・熱などの刺激を受けるとサラサラと流動化し、刺激がなくなると再び元の状態に戻る性質のこと。ケチャップを振ると出やすくなるのも同じ原理です。

[指圧が「修復せよ」と語りかける ―メカノトランスダクション―]
皮膚・筋膜にはメカノレセプター(機械受容体)という感覚センサーが備わっています。これは圧力・伸張・振動を感知する細胞で、指圧の刺激を受けると「ここに修復が必要だ」というシグナルに変換します。これを「メカノトランスダクション(機械刺激変換)」といいます。普段動かしていない部位は血流が少なく、材料が届きにくい状態です。整体でその部位に刺激を与えると、局所の血流が増加し、コラーゲンなどの材料が届きやすくなります。同時にメカノレセプターが「修復せよ」というシグナルを送り、線維芽細胞が動き出します。
整体師の手は、単に筋肉をほぐしているだけでなく、細胞レベルで「修復せよ」という言葉を届けているとも言えます。

シグナルを送り続けることで、柔軟性が戻ってきます。ただし、一回シグナルを送っただけでは膜は変わりません。シグナルを送り続けることで、線維芽細胞・骨芽細胞が継続的に働き続け、少しずつコラーゲンが積み重なり、柔軟性が戻ってきます。

これは子育てに似ています。
整体は「ここにいるよ、育っていいよ」という声かけ。
腸からの栄養は、毎日の食事と愛情。
声をかけ続けることで細胞は応え始め、栄養が届くことで実際に形になっていく。
一日で育つわけではないけれど、続けることで確かに変わっていく。

そして、慢性的な腸の炎症があると、栄養の吸収が妨げられ、修復に必要な材料そのものが不足してしまいます。材料が届かなければ、どれだけシグナルを送っても、細胞は応えたくても応えられない。

ポイント:整体がシグナルを送り、腸が材料を送る。両輪で膜は育つ。

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■ 余談 運動と整体、何が違うのか

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運動は主に筋線維(筋細胞)に負荷をかけます。筋線維が損傷・修復されることで筋肉が強くなる、いわゆる「超回復」です。このとき筋線維からサイトカインが放出され、周囲の筋膜にも間接的に「強化せよ」のシグナルが届きます。

整体が直接働きかけるのは、筋線維ではなく筋膜・結合組織です。使われる素材も違います。筋線維はアクチン・ミオシンという収縮タンパク質が主役ですが、筋膜はコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸が主役です。

運動では届きにくい筋膜への直接シグナルを、整体は届けています。

つまり運動と整体は競合しているのではなく、それぞれ違う部位に、違う素材の「作れ」を届けている。両方を組み合わせることで、体はより深く整っていきます。

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■ 余談② 整体と関節 ―血管のない場所に栄養を届ける―

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この働きは、筋膜の間だけではありません。
関節の中にも、ヒアルロン酸は存在しています。関節軟骨には血管がなく、滑液(かつえき)と呼ばれる液体を通じてのみ栄養が届きます。そしてその滑液の主成分こそが、ヒアルロン酸です。関節を動かさない期間が続くと、滑液の循環が滞り、軟骨へのコラーゲン・プロテオグリカンの補充が滞ります。逆に、整体で関節周囲に圧力・温度・動きの刺激を加えると、固まりかけたヒアルロン酸が流動化し、滑液の循環が促され、軟骨への栄養供給が改善されます。筋膜の間にも、関節の中にも、ヒアルロン酸がある。整体の刺激はその両方を同時に流動化させている——チキソトロピーは、体のあらゆる「膜のあいだ」で働いています。

動かさない → 滑液が循環しない → 材料が届かない → 軟骨が少しずつ劣化する

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■ 第5章 筋膜・骨膜が生まれる現場 ―細胞が膜を編む―

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筋外膜・筋周膜・筋内膜・筋鞘――それぞれの膜がコラーゲン主体でできています。

材料が届き、司令が出ると、いよいよ線維芽細胞(せんいがさいぼう)と骨芽細胞(こつがさいぼう)が動き出します。線維芽細胞は筋膜・腱・靭帯などの結合組織を作る細胞です。アミノ酸を受け取り、コラーゲン・エラスチンという繊維を紡ぎ出します。

・コラーゲン……膜に「強さ」を与える繊維。骨・皮膚・筋膜の主成分。
・エラスチン……膜に「弾力」を与える繊維。伸びて元に戻る性質。
・プロテオグリカン……水分を抱え込み、膜と膜の間を「潤滑」する物質。ヒアルロン酸もこの一種。

骨芽細胞は骨膜の内側で働き、骨の表面を修復・再生します。カルシウム・リン・ビタミンD・コラーゲンを材料として使います。

この「膜を編む」作業は、24時間休まず行われています。
しかし消化吸収が滞れば材料が来ない。腸に炎症があればシグナルが乱れる。睡眠が浅ければ司令が出ない。

その結果、膜の「滑らかさ」と「柔軟さ」が少しずつ失われていきます。

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■ まとめ 腸を整えることが、膜を整えること

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体が重い、動きにくい、疲れが抜けない。その背景には、食べたものが筋膜・骨膜の材料として届いていないという流れの問題があるかもしれません。整体で膜を整えることと、腸で消化吸収を整えること。この2つは別々のことではなく、同じ一つの流れの中にあります。

整体は「今日の滑らかさ」を取り戻し、「修復せよ」というシグナルを送り続ける。
腸は「明日の柔軟さ」を作る材料を送り続ける。

その両方が重なったとき、膜は少しずつ柔軟性を取り戻していきます。

腸元気堂が食事はもちろんのこと、
「腸を整える」ことと、
「整体で身体と整えること」にこだわる理由は、ここにあります。

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