腸もみ専門サロン【腸元氣堂】のブログへようこそ。
腸活には「腸もみ整体」がおすすめ。
東京（銀座・綾瀬・中延・駒場東大前）と、つくばエリア（ひたち野うしく駅近く）でサロンを展開中です。
腸内環境を整えたい方、便秘・冷え・むくみにお悩みの方に寄り添う施術を提供しています。



消化不良を侮ってはいけません。
腸もみ整体を長年行っていると、便秘の原因として、
「腸内細菌の乱れ」や「腸の硬さ」に行きつく方は多くいらっしゃいます。
けれど、「胃の消化不良」が原因になっていることに氣付く方は、ほとんどいません。
実は、生理痛や生理不順も、この消化不良が関係している可能性があります。
今回は、そんなお話です。

📚 目次
1.🌸 はじめに ～お客様の体験から
2.🔍 生理痛・生理不順の「原因」は？
3.🧪 「プロスタグランジン」って何？
4.🧬 原因追求①：エストロゲン過剰
5.🍽 原因追求②：消化不良と腸の硬さ
6.🌿 まとめ：腸から変える、ホルモンと免疫のバランス
7.📖 補足：参考文献・リンク一覧（※必要に応じて）

前回の続き、、
5.🍽 原因追求②：消化不良と腸の硬さ

〜消化不良が腸に与える影響〜

牛乳やヨーグルトを飲んだ後、お腹が張ったり、ゴロゴロした経験はありませんか？
それ、「たまたま」ではありません。
実は、日本人の多くが乳糖を分解できない体質なのです。

■ 日本人の約80％が「乳糖不耐症」
乳製品に含まれる乳糖（ラクトース）は、本来、小腸で「ラクターゼ」という酵素によって分解・吸収されます。
しかし日本人の約80%は、このラクターゼが生まれつき少なかったり、加齢とともに減少したりします。
そのため乳糖が小腸でうまく分解・吸収されずに残ってしまうのです。

■ 消化されない乳糖が“異常発酵”を起こす

分解されなかった乳糖は、腸内細菌のエサになって異常発酵を起こします。
その結果：
・ガスが大量に発生して膨満感や腹痛が起きる
・酸や有害代謝物（アンモニア・フェノールなど）が生成される
・腸の粘膜が刺激され、炎症を引き起こす

この炎症によって腸粘膜はダメージを受け、腸の動きが鈍くなり、硬さが生じるようになります。

■ 小腸が「硬くなる」とどうなる？

炎症によって腸壁がむくみ、緊張すると、腸は物理的に“硬く”なります。
その結果：
・蠕動運動（腸のぜん動）が低下し、排泄やガスの排出がうまくいかなくなる
・栄養の吸収効率が下がる
・腸の修復力が低下する

つまり、乳糖がうまく消化されないだけで、腸全体の機能が落ちていくという悪循環に入ってしまうのです。

■ 異常発酵や腸の硬化が「炎症物質」を生む理由

ここで重要なのが、「プロスタグランジン」という炎症物質の存在です。

🔥異常発酵 → 腸粘膜の炎症 → プロスタグランジン産生
・異常発酵で腸にダメージが起きると、免疫系が反応して炎症性サイトカイン(IL-1β、TNF-αなど)を放出
・これが刺激となって、COX-2(シクロオキシゲナーゼ2)という酵素が活性化され、プロスタグランジンが作られます

💥腸の“物理的な硬化”でも炎症反応が起こる
・むくみ・張り・血流障害などによって組織ストレスがかかると、それ自体が炎症のトリガーに
・この慢性的な物理刺激でもCOX-2が誘導され、プロスタグランジンが産生される可能性が高まります

つまり──
「腸が炎症状態または緊張状態にある」＝体内でプロスタグランジンが作られやすい環境だということです。

■ 生理痛とのつながり

プロスタグランジンは、子宮の収縮を促す物質でもあり、
過剰に分泌されると生理痛やPMSの悪化につながります。

腸で作られたプロスタグランジンが血流にのって全身に影響することで、
子宮の収縮や痛みの感受性にも作用し、婦人科トラブルの一因になるのです。

✅ まとめ：腸の不調は“ホルモンバランス”にもつながっている

・日本人の多くは乳糖を分解できない「乳糖不耐症」体質
・消化されない乳糖は腸内で異常発酵を起こし、ガスや毒素を生む
・その結果、腸が炎症・緊張し、“物理的に硬くなる”
・腸が炎症やストレスを受けると、「プロスタグランジン」が作られやすくなる
・プロスタグランジンの過剰は、生理痛・婦人科系の不調の引き金に

「腸の硬さ」は、単なる筋肉の問題ではなく、“消化不良”という見えない炎症のサインかもしれません。
→腸管の硬さには腸もみがおススメです。

次回は──
腸の炎症がなぜ鼻や喉、膣の粘膜免疫まで影響を与えるのか？
5. 原因追求②：消化不良と腸の硬さ、その2
「共通粘膜免疫」の仕組みから、腸と婦人科系のつながりをさらに深掘りしていきます。